13年振りのアルバムリリース。

生まれたての子どもが小学校を卒業し、中学生になるほどの年月。

映画「6才のぼくがおとなになるまで」は12年間に渡って制作された映画だけど、ほぼその期間がポッカリ抜けてるってことか…。ものすごいな…。

それだけの期間が空いたにも関わらず、今ここに届けられた音楽はまごうことなくBustedそのものであり、しかも、年月を経て成長したBoy Bandでした。

過去を振り返りながら3枚目である今作“Night Driver”聴いていけば、また違った発見があるかもしれません。

アルバム収録曲

  • 太字: シングル・先行曲
  • 赤文字: ベスト・トラック
  • 青文字: 佳曲
  1. Coming Home
  2. Night Driver
  3. On What You’re On
  4. New York
  5. Thinking of You
  6. Without It
  7. One of a Kind
  8. I Will Break Your Heart
  9. Kids with Computers
  10. Easy
  11. Out of Our Minds
  12. Those Days Are Gone

解散〜再結成までの軌跡

Bustedとしての活動は2000年〜2005年の始まりで終わりましたが、それぞれ音楽業界には残って活動はしていたんですね。

僕は当時、Bustedがめちゃくちゃ好きだったので、当たり前のようにそれぞれの動向を追いかけていきました。

まずは彼ら一人ひとりの活動をザックリと。

Charlie Simpsonの活動

  • Busted (band) 2000-2005・2015-現在
  • Fightstar (band) 2003-2010・2014-現在
  • Solo 2010-現在
  • Once Upon A Dead Man 2015-現在

解散のそもそもの理由はCharlieの脱退によるものだったし、サイドプロジェクトだったもう1つのバンドを本気でやるために抜けたので、表舞台に一番最初に出てきたのはCharlieでした。Charlieについて知っている知識はここまで。って人は多いんじゃないかと。

バンド名はFightstar(ファイトスター)。ポスト・ハードコアとかオルタネイティブとか、そこら辺に属するジャンルの音楽をやっていて、BustedのPop Rockとは明らかに異なるものだった。そりゃ抜けるわ。

これまでに4枚のオリジナル・アルバムをリリースしているのですが、3枚目のBe Humanはかなりの名盤。Rockの中でも色んなジャンルを上手くミックスしているので、かなりレンジの広いアルバムだと思う。

2011年からはソロでもアルバムを作っていて、今年2016年に出たLittle Handsも合わせて3枚リリース。こっちはアコースティックで統一していて、普通に良い。

Charlieがソロでもバンドでもしっかりと活動を続けていたおかげもあって、今のBustedに対して侮蔑的な意味を込めて”Boy Band”と言うことはできないでしょう。

今作Night DriverでもCharlieの影響はものすごくて、下手したらNight Driverは彼のサイドプロジェクトと思われても仕方がないアルバムになっている感もあるほど。

James Bourneの活動

  • Busted (band) 2000-2005・2015-現在
  • Son of Dork (band) 2005-2008
  • Solo a.k.a Future Boy 2009-現在(?)
  • McBusted (band) 2013-現在

Jamesも割りと早く再開したなぁ。Son of Dorkっていうバンドのメンバーとして活動を始めたんだけど、アルバムたった1枚で活動終了。

Blink-182愛(パクリ疑惑含め)を存分に感じたけど、時代は徐々にダンサブルなガレージ・サウンドを求めていたため、マッチしていなかったのもあったような。

で、いつだったか覚えてませんが、気が付けばリリースされていた”Future Boy”名義でのアルバム。めちゃくちゃ電子音ピコピコで、「あーこんな変化したのか」と思った記憶があります。現Bustedが80年代のダンサブルな楽曲中心なのは、間違いなくJamesの力量によるものですね。

ただ、James個人としての音楽性はあまり好みではないため、ソロ作はあまり聴き込みはしませんでした。

Wikipedia見て思い出したけど、When I’m 18って名義でも活動していましたね。懐かしい…。もうYoutubeとかmyspace(死語)くらいにしか音源がないみたい。

他にミュージカルで曲を書いたり、McBustedでアルバム出したりと、意外としっかり音楽キャリア積んでいます。

Matt Willisの活動

  • Busted (band) 2000-2005・2015-現在
  • Solo 2006-2008
  • McBusted (band) 2013-現在

Mattはソロで再開しました。アルバム買ったのに、誰かに借りパクされたな…。

映画「Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!(2007年公開)」の主題歌にThe Primitivesのカバー曲で”Crash”が使われててビックリしたのを覚えています。

それ以降、音楽活動は2013年のMcBustedまで特にありませんでしたが。…ミュージカルに出ていたらしいです。

自分がベースを弾いているのもあって、当時はMattが一番好きだったなぁ…と。声も良いですしね。

ともかく、キャリアはそれぞれながら全員何だかんだで音楽をやっていたし、各々が異なる音楽性にキッパリと分かれたおかげで今のBustedのNight Driverが完成したんだと感じます。

Night Driverレビュー

全体の所感としては、Charlieの声をドン!とサビに配置したりアルバム通してデジタル・サウンドを取り入れていたりと、Busted解散後の活動をひとまとめにしたかのような感じ。

だけどしっかりBustedらしさを残していて、「大人のPops」になったかなーという印象。”Without It”なんて80’sライクでとても好き。

ただ、ちょっと残念だなって思ったのが、プロデューサーがPops路線の人だということ。

BustedといえばPop Rockというイメージだけど、もう13年前のことですし。これまでの音楽的軌跡を考えれば、もっとふさわしい人はいたんじゃないかな、とも思えます。

先行シングル”On What You’re On”

アルバムの中で、”On What You’re On”が異色な楽曲なんだけど、この曲のプロデュースはAlex Metricが担当していて、かなり「新しいBusted」の発掘ができている。

ボコーダーにホーンと、ものすごくピコピコしていてダンサブル。この曲はずば抜けていて、異論の余地なくベスト・トラックかなーと思う。

もしBustedが今後も活動していくとしたら、Alex Metricのような彼らと同年代の人と組んで作って欲しいなーと。

Bustedの魅力は声であり楽曲でもある

Bustedといえば、3人それぞれが異なる声質を持ち、そのハーモニーが楽しげ。2000年〜2005年当時ウケた要因の1つでもあるんだけど、楽曲は今改めて聴いてみれば、どこか「コマーシャル感」(特に1stは、堅実にいきたかったからか顕著)を感じてしまいます。

もしあの頃あのまま活動をしていたら、Bustedは2016年に存在すらしていなかったかも知れない。そういう意味では、解散してよかったのかも。とも思えてくるから不思議ですよね。

今作の楽曲たちは、そんな「コマーシャル感」は消えてなくなり、サウンドのバランスがめちゃくちゃ良いです。

Coming Homeから始まりThose Days Are Goneで終わる構成の完璧さ。

冒頭で高らかに”I Coming Home”と歌い、ラストには過去に思いを馳せる”Those Days Are Gone”をCharlieがソロで歌うという…。

まさか再結成するとは思ってなかったし、再結成してもアルバムが出ることには懐疑的でい続けただけあって、今日という日を迎えられたのが単純に嬉しく思います。

昔を知る人は「こんなのBustedじゃない!」とか「今までが好きだっただけに、今作を聴くのが怖い…」とか、色んな意見があると思うけど、もうこれだけ年月を経ていると、「飛び込むか飛び込まないか」の違いでしかないので、楽しんでしまえば良いんじゃないかと。

持つ楽器が少し変わって音楽性も変わっているけど、中心の部分ではしっかりBustedしているし、各々の過去作を一緒に聴いていくと、この変化に帰結するもの理解できるんじゃないでしょうか。

僕も中学生(ティーン)から三十路手前のお兄さんになってしまったけど、今一度ティーンに戻ったような感覚で、今作”Night Driver”を楽しみ、浸ろうと思います。

他にもこんなレビュー:

iTunesはこちらNight Driver – Busted